Soldano X99 というプリアンプ

Soldano X88Rは何かと有名な3chプリアンプですね。
結構影響を受けています(回路図から)。
設計者が誰なのか諸説あるようですが,3chというコンセプトも優秀ですし,回路設計自体も熟成されていて,真空管プリアンプとしてはひとつの到達点として目標にしています。

soldano_x99.png

Soldano X99はさらに先進性を極めたプリアンプです。
J-POPなギタリストのラックに鎮座しているのを見かけて気になってしまったのですが,これが面白い!!

何がというと,見た目のツマミは少なく,シンプルですがこのツマミをモータドライブしてMIDIで自動化してしてしまいました。
こんな具合です。

「ツマミが動く」という面ではYAMAHAのDGシリーズが衝撃的でしたが,あればDSPによるデジタルアンプです。

ニール・ヤングのデラックスが「Whizzer」によって操られるように真空管アンプの音色を自由自在に操れるわけです。
しかも,設定を保存し,MIDIで切り替えたりできるわけです。便利ですね~

ごっついサーボモータをこれだけ搭載すればそれだけでものすごいコストがかかるわけで,完全にプロユースですね。

ほかにもMIDIで制御できる真空管プリアンプはいくつかありました。

最近生産終了になったMESA BoogieのTriAxisはLDRというLEDとCDSを組み合わせた素子でトーンコントロールしています。
Marshall のJMP-1はカーオーディオなどで使われるイコライザー用のデジタルボリュームでトーンコントロールしています。

これら黒色のヤツと金色のヤツは友達が持ってたんで触ったことあります。
どれがどうのと優劣をつけるのは難しいですね。いずれも評価が高いですから。

しかしながら,X99はツマミを物理的に回しているわけですから,ピュアな真空管アンプに最も近いと思います。
操作性もよいでしょう。アンプタイプを選んでツマミを回して保存するだけですからね。パっと見てツマミの設定もわかるし。

切り替え速度が問題になりそうですが,動画を見ている限り一瞬です。う~ん。失禁しそう。

オール・チューブ・プリアンプを突き詰めるなら当然超えるべき壁です。。。
いや,日本人には作れないな~

しかも,最近はコンパクトな踏んづけタイプのプリアンプが数多く出てきました。
ラックマウントはハヤらないですね・・・

Fender American Standard Bridge Upgrade

10年単位のチューンアップ続き・・・


Model #: 0075091049を入手しました。
こんなパッケージです。


非常にシンプルで合理的な梱包ですね。


内容物はこんなこんな感じです。
ブリッジはもちろん,アンカー,スタッド,スプリング,ハンガー,トレモロアームのティップは2色入りです。


トレモロ・ブロックは面取りされています。
これはビンテージ・シリーズにはない,アメスタ・ブリッジの特徴です。


ベンド・サドルに2点支持ですね。


新旧比べてみましたが,なんと,ブリッジプレートの厚みが違います。
新しい方が薄く3.5mm,古い方は4.5mmです。


みた目的にはレトロな新タイプ,モダンな旧タイプです。


ピボット部にはあまり違いを感じません。そもそも,視点がアンカー部分なのであまり関係ないですね。


トレモロ・ブロック(イナーシャ・ブロック)の高さが違います。
1mmほど異なります。


これじゃ比較にならないですね。


スタッドの間隔はぴったりと一致します。


アームの見た目は変わりませんね。
しかし,古いアームを新しいブリッジにねじ込むと途中までしか入りません。
微妙に寸法が異なるようです。



さあ,ここから重さ測定です。
ドキドキしますね~(笑)
新モデルは320gです。


旧モデルは335gです。



ブロックの重さだけ比較してみましょう。
新モデルは230g,旧モデルは209gです。
フェンダーの言う通り,新モデルの方が重いです。



プレートの重さは厚みが効いていて,新モデルは64g,旧モデルは82gです。
旧モデルの方が1mm厚いです。



その他,サドルなどの重さは,新モデルは25g,旧モデルは44gです。
ブロックタイプの旧モデルはさすがに重いです。



新モデルのブロックです。ミーリングパターンは見られません。
銅を配合した鉄(Steel)ということから考えて鋳鉄です。
ビンテージモデルはCold Rooled Steel(冷間圧延鋼)だといわれていますので素材が異なります。


サドル・ネジが短いものが二つあります。
1弦と6弦に使います。


プレートとブリッジを固定するネジのピッチは21.3mmくらい。正確に測るのは難しいです。


トレモロブロックは重くしたけど,サドルとブリッジ・プレートは軽くした。
それがトーンにどう影響があるのか・・・
音の違いは後日・・・

ストラトのブリッジが悩ましい

ストラトにあこがれてFneder JapanのST54を購入したのが1997年。
やっぱりUSAのギターが欲しくてAmerican Classic Stratocasterを購入したのが1998年でした。

当時のFenderはVintageシリーズとAmerican Standardシリーズの2本立だった。
カスタムショップではマスターグレードを作っていた時期だったが何分貧乏学生には手が届かなかったのです。

American Classic StratocasterはCustom Shopの名を冠したAmerican Standardといった位置づけのストラトだ。
特徴を簡単に説明するとハードウエアはアメスタ,ネック・ボディはカスタムショップ製といったギターだ。
ハードウエアについて通常のアメスタとの相違点は,ピックアップがTexas Special,ピックガードがベッコウ柄,金属パーツがゴールドという点だ。
ボディのザグりはいわゆる”弁当箱”ではなく,Vintageシリーズと同じく3シングルの形状となっている。
ビンテージシリーズとは異なり,キャビティ内は導電塗料が塗られている。
ネックは9.5インチRの22フレット,フレットはミディアム・ジャンボとアメスタと同一仕様であり,プレイアビリティを優先した設定になっている。

しかしネックの素材には違いがある。メイプルはフィギャードやバーズアイなどグレードの高い素材を使っているのだ。
一方でマイクロティルトが組み込まれていることから,加工はレギュラーラインなのかもしれない。

2008年にアメスタシリーズが刷新されました。
そのころの世の中はビンテージギター・ブームが一段落し,ビンテージを消化して骨格としたビンテージ・ライクなギターを作る流れが出来上がり,そのクオリティが成熟期に入った時期です。
様々なパーツ,素材,製造方法が検証され,塗装が薄くなり,レリック加工が施されたギターが巷にあふれました。
ただしそれはビンテージギターを熱望するおっさんの財布を軽くしたに過ぎず一時期のブームは下火となりました。

そんな状況の中,本家フェンダーでは単なるビンテージギターの模倣やビンテージ回帰の流れではなく, 新たな世代,新たなマーケットを常に貪欲に取り込むためのスタンダードなギターが再定義しようとしたのだと思います。

それが刷新されたアメスタです。
時代が進んでも変化しない不変の価値を創造する,それがフェンダーのスタイルであると再認識させられました。

前置きが長くなりましたが,ゴールドのアメスタ・ブリッジを約20年ずっと使い続けてきました。
アメスタ・ブリッジは説明するまでもないが,頑丈なキャスト(鋳造)のブロック・サドルを採用しており,サスティーンがよいと言われています。
シンクロナイズド・トレモロ自体はレオ・フェンダーの発明ですが,80年代にはフロイドローズに代表されるように高機能化が進みました。
フロイドローズの弾き心地はディストーションやコーラス深くかけたアルペジオ,つまりあくまでもHM・HRのためであって,ジャキジャキと刻むような弾き方,トラディショナルなロックやアメリカでは根強いカントリーとは違った方向dした。

そのころのアメスタの立ち位置も非常に微妙で,SSHモデルやHSHモデルもありましたが,フェンダー自体が時代遅れの印象をぬぐえませんでした。
ある意味,時代の流れに半分だけ迎合したような中途半端なブリッジだったのです。

ジャランと鳴らしてもあくまでも弦一本一本のスペクトルが強く分離して,まじりあって広がっていくような感触がない。
それがアメスタブリッジの特徴だと思う。

我慢して使い続けてきましたが,2008年に本家がプレス・サドルに回帰したことでブロック・サドルに対する不信感をぬぐえなくなってしまいました。

カラハムに代表されるような金属パーツは非常に魅力的でありながら,アメスタ用のオフセットサドルに対応する製品はあまりないのが悩みどころ。
チタンブリッジならアメスタ用のオフセットしたサドルがある。

ブリッジアッセンブリー全体を交換するか,サドルだけ交換するか悩みました・・・
悩みに悩んで10年近くが経過した・・・

2008年のアメスタのうたい文句を見るとトレモロブロックの素材も違うようです。

ということでブリッジアッセンブリー全体を交換することにしました。

続く・・・

最近のギターアンプ事情

ギターアンプも定期的に新製品が発売されますが,最近衝撃的だった製品を二つ上げます。

まずこれVOXの国内のWEBには情報が記載されていないようなので,島村楽器さんのニュースを引用しました。
http://info.shimamura.co.jp/guitar/news/vox-adio-air/

Adio_iPhone.jpg

かなり衝撃的ですね。VOXのグリルネットって商標登録されているらしいです。他社の製品では使えません。
完全にガジェット系ですね。50Wのモデリングアンプ内蔵のBluetoothスピーカーです。


おつきがこれ。
http://www.line6.jp/news/781/
g10t.png
ヤマハの完全子会社になったLINE6,基板設計の品質が上がることを切に望みますが,最新系はこれ。
えっと,どうやって使うのでしょう。
ドングルにさして充電後,ギターに挿せばOKかな・・・そんな雰囲気。
もはや説明文とか読む必要がない。写真1枚で説明できます。素晴らしい。



ピックアップの負荷容量(Load Capacitance)の違い

今日もエレキギターのピックアップとギターケーブルの静電容量の話です。

シールドケーブルの静電容量によってトーンが変わりますよ。という話ですが,実際のところは「なんぼのもんじゃい」というのが本音です。

そこで実際に演奏して録音してみました。
ピックアップの負荷容量(Load Capacitance)として取り付けるコンデンサーの容量を切り替えながら録音しました。

アンプの入力部に切り替えスイッチを設けてコンデンサーを切り替えています。
負荷容量無し,1000pF,2200pF,4700pFと切り替えて演奏してみました。

なお,シールドはMogami 3368とHKM(日の出光機)のプラグで自作した3メートルのケーブルを使っています。
シールドケーブルの静電容量が220pFはくらいあります。


ストラトのほうが分かりやすいのでまずストラトのブリッジ側ピックアップで試しました。
0:00~ : 追加負荷容量なし(+シールドケーブル静電容量220pF)
0:15~ : 負荷容量1000pF(+シールドケーブル静電容量220pF)
0:30~ : 負荷容量2200pF(+シールドケーブル静電容量220pF)
0:45~ : 負荷容量4700pF(+シールドケーブル静電容量220pF)
ストラトのブリッジ・ピックアップはハイ上がりで使いにくいのですが,1000pFでギスギスしたところが取れて,2200pFくらいをぶら下げると明らかにぶっとくなってきます。4700pFはやりすぎ感があり,こもった感じになってきます。

170501_ST_BRD_Load_Capacitance.mp3

ネック側のピックアップではこんな感じです。

170501_ST_NEK_Load_Capacitance.mp3

ジミヘンやレイボーンのライブの音は2200pF~4700pFの間にありそうです。


ハムバッキング系ではどうでしょうか。
PRS Mccartyのブリッジ側です。
0:00~ : 追加負荷容量なし(+シールドケーブル静電容量220pF)
0:15~ : 負荷容量1000pF(+シールドケーブル静電容量220pF)
0:30~ : 負荷容量2200pF(+シールドケーブル静電容量220pF)
0:45~ : 負荷容量4700pF(+シールドケーブル静電容量220pF)
負荷容量なしだと少々痛い感じがしますが,1000pFですでにぶっとくなってきます。
普通に使えるのは2200pFまでで4700pFはもはやミッドブーストです。でもこういう音どこかで聞いたことありますね。

170501_MC_BRD_Load_Capacitance.mp3

センターのハーフトーンはこんな感じです。
1000pF~2200pFのトーンがオールマンのフィルモアライブに近い気がします。

170501_MC_HLF_Load_Capacitance.mp3



著名なギタリストの使った,ギターはもちろん,アンプ,エフェクターは語りつくされていて,各種伝説,リスペクト系商品がちまたにあふれていますが,そのギタリストがどのようなシールドケーブルを使っていたかはあまり語られていません。

ジミヘンはカールコードを使っていて,で3000pFくらいだよ~という情報はあります。レイボーンもわざわざ容量の大きいケーブルを使っていたようです。
そしてトーンから推測するにやはり少なくとも1000pF以上,2200pF~3300pFくらいの容量のケーブルを使っていたようです。
ジミヘンやレイボーンでもスタジオ盤の音はブライトです。ライブの音はもっとぶっとくてミッドブーストしたような音になっています。
私は「Are You Experienced」より「Radio One」を,「Texas Flood」より「Live Alive」を先に聞いた都合か,彼らの音は後者,ライブ音源の音が耳に残っています。

ストラトのようにシングルコイル・ピックアップは特に負荷容量の影響が大きいと感じました。
PAFのようなハムバッキング・ピックアップはもともとインダクタンスが大きく,ピックアップ自体の静電容量も大きいのだと思います。
さらに,ギブソンはギター内の配線も容量の大きなシールドケーブルを使っていますので,ギターだけでもそこそこの負荷容量がついていて,ケーブルの影響はその分だけ少ないとも言えます。
ハムバッカーのケーブルの違いはアンプ設定やスピーカの種類,マイキングで補正可能なレベルと思います。

なのでオールマンのフィルモアライブの音に関してははっきりしたことは言えません。
マーシャル直結で,スピーカーはJBLだという説がありますが,JBLでああいうトーンになるとすると,それなりの静電容量を持ったケーブルが必要でしょう。でもデュアンが使ったケーブルについて語ってくれる人はいないのです。


今日は実験結果をまとめたところで終わりです。
3メートルでも12メートルの音がするシールドは作ってみましたが・・・
3メートルでもカールコードの音(つまりジミヘンの音)がするシールド需要があるかな?
需要があれば作るんですが・・・






Radio Oneの方がアルバムとしてはまとまりがよいけど,BBCセッション方が色々入っていて網羅的。






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