レンタルはお休みします

壊れていたチャンネル切り替え回路の修理はあっけなく終了しました。
壊れた原因をはっきりさせ,壊れにくくするために改良も施し,何の問題もなく使えるようになりました。
毎晩楽しくギターを弾いています。

Blogを始めようと思いついたのがちょうど1年前位ですが,色々変化がありました。
・もういじらいないと思っていたALL TUBE PREAMPが別物に進化した(してしまった)
・弾くのが楽しすぎてへそくりを断捨離,新しいギターを買ってしまった
・次に作るアンプの構想を練っている

使わないアンプで小遣い稼ぎをしようという,ヨコシマな心に対する後ろめたさ,ずぼらな性格,他力本願・・・色々あり。

それ以上に感じるのが,ギターアンプ・マーケットに起きている変化。

2010年前後でしょうか。ブティックアンプ・メーカーが5W程度のシングル・コンボをこぞって発売していました。
真空管アンプも価格破壊の波が押し寄せ,100Wの真空管アンプが5万円を切りました。
そして最近は真空管でも小型のミニアンプがブームに・・・

逆の流れとして大手メーカーにもHW(ハンド・ワイアード)の流れがあり,こちらは高級機種ですが,これではアンプ・ビルダーの立つ瀬がありません。

すそ野のひろい米国本土はまだよいにしても,零細な日本ではギターアンプはますます下火です。

そして,エフェクターの進化もあります。
ボグナーがストンプボックスを発売。プリアンプはもう足元に置く時代です。

D級などのパワーアンプの進化も遅まきながら着実です。50Wのアンプが手のひらサイズになりました。

デジタル化もどんどん進みます。スマホのアプリで動かすエフェクタサイズのプリアンプも登場してきています。


自分に立ち戻ると結局,自分が欲しいものを自分で作りたいだけで,誰かのために心を込めてアンプを作るということにそんなに興味があるわけじゃないです。このBlogを始めてよくわかりました。
自分勝手に思うがままにテキトーに流してるくらいがちょうどよい。

それに,このALL TUBE PREAMPが今手元からなくなるととても寂しい・・・
片時も離せなくなってしまいました。

ギターのトーンというのはとても個人的なもので,ラジカセを改造して鳴らしていたあの音でもいいんじゃないかと思うことがよくあります。ぼけた電解コンデンサの音がよかったりとか。発振寸前がきもちいとか。

マーシャル3段積みをフルボリュームで弾いたことがあるわけでもなく,ツイード・ベースマンも弾いたことないです。
あこがれのBognerやDumbleも弾いたことありません。
ただ,店頭でブティック・アンプを試奏して感心したことがないのも事実です。

自分が欲しい音を自分で作り出す。それができている今は満足です。

自分だけのトーンを独り占めするのが一番の贅沢なのだと。これは新しいギターを買って気づきました。

トーンはシェアリングできるのではと思っていたのですが,やはり自分だけモノなのだということです。

なんだかんだ・・・ということでレンタルはしばらくお休みと宣言します。


最後に録音UPしてから大胆にいじってますのでまた録音はしなきゃ。YouTubeもたまになら。
そのためにはギターの腕を磨き,録音機材をもう少し充実させて,スピーカーをあれこれ取り替えて・・・・・・やりたいことは尽きないわけで。


さて,別件ですが,エレキギターのトーンを語るうえで重要なピックアップとシールド,真空管の関係をまとめてみました。
エレキギターと真空管アンプの等価回路
参考になれば・・・

ただいま故障中!

メンテ中にバチっとやってしまい,チャンネル切り替え制御のロジックICがいかれてしまいました。

チャンネル切り替えボタンが効かず,クリーン・チャンネル専用となっています。。。

部品はすぐに手に入るはずですが,レンタルはしばらく休業です。


サウンドサンプル(PRS McCartyにて)


PRSのMcCartyの調整やらメンテナンスにそこそこ満足したのでデビューさせることにしました。
ほんとに一番メンテが自分の必要なのは演奏テクなのですが・・・

BOOST
TREBLE BASS MIDDLE GAIN MASTER


クリーン・チャンネルです。詳細はまだ公開していませんが,パワーアンプ部の部品を交換しているのでアンプの音もちょっと変化しています。

170206_MC_CLN: 単音フレーズ,ボリュームは5
ピックアップはセンター,ネック,ブリッジ,センターという流れです。
センターとブリッジの音が気にってます。コイルタップも面白いですが今回は録音してません。

170206_MC_BST01: アトランタ風
この曲を弾くためのギターだったりするのでしょうか。
だとしたら失礼極まりない演奏で申し訳ないです。

170206_MC_BST02: 歯切れの良い感じで
ピッキングニュアンスを拾いすぎて難しいです。下手さが際立ちます。
335よりも明るい音色で嬉しいです。

170206_MC_BST03: ゲイン最大!
やけくそでゲイン最大にしてみました。(いつもこのパターン)
このアルペジオでも和音を弾いても埋もれにない感じはこのアンプの特徴です。ピックアップはブリッジです。

170206_MC_BST_SLD: スライド
演奏は究極的にひどいのですが・・・ギターのサスティーンがあるのでスライドはしやすい!

うーん。ストラトは付き合いが長いので,わかり切ってるのですが,McCartyはまだ1ヶ月なので何がどう出るかわかりません。
トーンは文句なしなのですが,演奏がこれではサンプルにならん・・・いやここはインフルのせいにしよう!39℃の熱のせいだ!

DISTORTION
GAIN TREBLE BASS MIDDLE MASTER


ディストーションも非常に気持ち良いです。

170206_MC_DST01: ゲインは5
なんだか冒頭のリフはどっか拍がひっくり返ってる気がする。演奏に関しては自虐ネタとして攻め続けるしかない。
ちなみに最後の短音フレーズは途中でピックアップを切り替えてます。

170206_MC_DST02: ゲイン最大!
で,やっぱりゲイン最大にしてごまかす。
やはり録音してしまうと違いが分かりにくいですが,ゲインを最大にすると歪みの深さと弾力だけが増して温度が上がってジュワっとジューシーになった感じです。

最後のおまけはブースト・チャンネルとディストーション・チャンネルの比較です。

170206_MC_BST-DST: 比較
前半はブースト,後半がディストーション。
ブーストはミドルがぎゅっと詰まった古臭い音です。ディストーションはザクザクしたモダンな音です。
左手のビブラートでサスティーンを伸ばそうとしてるのがバレバレですね。。。

録音環境はいつも通り,VINTAGE30とPCM-D50,EQなしです。
シールドは3368なので,ピックアップの負荷容量が軽いです。もう少し負荷容量をぶら下げてやるとビンテージ系の音になると思います。
ギターのボリュームとトーンは全開です。トーンを少しぼった感じも好きです。
やはり実際より低域が薄いように思います。ラージダイアフラムのコンデンサーマイクが欲しいです。


ギター内部の配線(ギブソン・スタイルのシールド線)

前回トーンコンデンサーを変えましたが,配線材も新たに購入して配線を再度やり直しました。



結果,現在はこんな感じになりました。

変更点は,手作りシールド線と出力ジャックまでの配線をGibsonスタイルのシールド線のビンテージ仕様に交換。
ハイパスコンデンサ(180pF)を取り付けです。

まず,配線材の交換についてです。
PRS McCartyは50年代のビンテージ・レスポールを目指して作られているわけですが,細かい部分にこだわりが隠れていました。

レスポールと同様にピックアップの配線にはシールド線を使っています。
いわゆる「ギブソン・スタイル・シールド線」ですが,これがなんとビンテージ仕様だったんです。

shield_wire_prs_mccarty.jpg

これがMcCartyの配線に使われているシールド線です。
シールド用の網線ですが,2本ずつのまとまりで編まれています。これがビンテージ仕様だそうです。

確かに,手元にある手作りシールド線で使っている網線は4本ずつですし,Webの写真を見ると最近流通しているギブソンスタイルのシールド線は3本ずつ編まれています。

なんとこの2本ずつ編まれたビンテージ仕様の配線材が手に入ります。

shield_wire_2-braid.jpg

これが購入したものです。

このシールド線を使ってセレクターからボリュームまでの配線と,出力ジャックまでの配線をやり直しました。

出力ジャックの配線は不合格です。シールド側はハンダ付け不十分。芯線側は切れかけていました。
やり直してよかった・・・

作業のこつですが,シールドを半田付けする部分はまず,スズメッキ線で縛ってからゆっくり確実に半田付けします。



冒頭の写真をもう一度・・・

ついでにボリュームにハイパス・コンデンサ(180pF)を取り付けました。
180pFという値は最新のMcCartyモデルと同じ数値です。
今回は部品箱に眠っていったディップ・マイカを使いました。

NTKという日通工というメーカーで今ではもうディップマイカは作っていません。
リード線が銅線です。あと,つやつやしたアメのような樹脂でディップされているのがたまりません。

古今東西様々なディップマイカをなめてきましたが,一番おいしいです(嘘)。

あと,最初からついていたオレンジ色のトーン・コンデンサはなくさないように差しさわりのない部分に半田付けしときました。。。

そういえばもう一点,スイッチクラフトのトグルスイッチも交換しました。
軸がずれて斜めになってしまっていること,たまに接触不良になること。
ふたつも気に食わない点があったからです。

全く同じ部品が手に入るからには交換するに越したことはありません。

つうことで,音を出してみると今までは見違えるような・・・
クリーン・トーンでここまできれいな音がでるギターは初めてです。。335もストラトいらないじゃん・・・
ジャックの配線が切れかかっていた影響が大きいのでしょう。撚線は1本切れても音は出ますが,すべての線がつながっていないとだめです。

180pFのハイパスも効きすぎずよい具合です。
とにかく満足。録音しましたので,後日UPの予定です。

関連リンク:ビンテージな仕様のシールド線
http://www.crazyparts.de/electronics/caps-jacks-cables-switchtes/vintage-2-strand-braided-shield-wire.php
http://www.montreuxguitars.com/datalist/selectGoods.php?code=1011
実際にはサウンドハウスで買いました。


トーンコンデンサーをチューン・アップ(BumbleBeeの秘密)



トーンコンデンサを変えてみました。気になるんです。なぜか。

例えばレスポールだと50年代のビンテージで使われていた,バンブルビー(BumbleBee)やブラックビューティー(BlackBeauty)が有名です。
どちらもスプラグ社(Sprague)の製品です。(OrangeDropやVitaminQもスプラグ社製です)
本物もまだ手に入りますが,エフェクターが買える位の値段がします。
しかも古いのでまともに使えるかどうかわかりません。
人気があるだけにレプリカも多く作られています。

最近のトピックスとしてはフェンダーもギブソンも自らのブランドでコンデンサーを販売していることです。
純正品でチューン・アップできると考えれば満足度は非常に高いわけです。

ところで,「改造」というと素人っぽく,完成度を下げるように感じますが,「チューン・アップ」というとなぜか価値が上がるような気がします。ということで今回は「チューン・アップ」を行うことにします(笑)ww

prs_tone_cap.jpg
PRS標準のコンデンサーはオレンジ色のセラミックコンデンサです。耐圧は25V。
ストラトならこれでOKといいたいところですが,これではさみしいのでアップグレードします。

実は今回重い腰上げたのには他にも理由があります。

レスポール用のコンデンサでググるとバンブルビーの分解写真が見つかります。
驚いたことに「Extended-Foil」という構造をしています。これは,いわゆる無誘導構造に相当するのです。
なんと1950年代にも関わらず現在の最新のコンデンサと何ら変わらない構造なのです。

いままでビンテージ・コンデンサは誘導成分が発生する巻き回し形なんだろうと勝手に思い込んでいました。
ビンテージなんだから性能がしょぼいんだろうと・・・

もう一点,P.I.O.(Paper in Oil)と呼ばれるオイルコンデンサーにオイルはほとんど入っていないことも知りませんでした。
オイルペーパーは「油紙」です。身近な例では「あぶら取り紙」に油がしみ込んで半透明になった状態です。
オイルにジャブ付けされている姿をイメージしていたのですが,分解写真を見るとオイルが満たされているわけではないのです。

もうひとつ大事な点がありました。フィルムコンデンサーは経年劣化で容量が増えることがあります。
そして,BumbleBeeやBlackBeautyも増加の傾向だということです。

いままでは容量が抜けることによって,例えば0.022uFが0.01uFになることによっておいしいトーンが出るのだろうと考えていました。しかし,むしろビンテージなフィルムコンデンサーは逆傾向で容量が増えることでトーンの効きがよくなる方向の変化だということです。

ということはあえて小さい容量を選ぶ必要もなく,劣化したコンデンサを使う必要もなく,普通にハイスペックなコンデンサを求めればいいという方向性で出てきて,がぜんやる気が出ました。



ちなみにの豆知識ですが,ビンテージコンデンサはGrey Tigerのような紙巻きでワックスモールド,BumbleBeeのような樹脂モールド,VitaminQのようなハーメチック・シールドというように外装で差別化されています。
もっとも劣化しやすいのがワックスモールド,続いて樹脂モールド,最も高性能な軍事用がハーメチック・シールドです。
ただし外観がどうあれ,音はどうかというとまた別のハナシですが。。

ただし,樹脂モールドであっても,古いものはリーク電流がひどく真空管アンプに使うとノイズでたり,動作点がずれたりします。

なお,最近のコンデンサを外観で分類するとWIMAのようなBOXタイプ,マスタードやトロピカル・フィッシュのような樹脂ディップ,SOZOのようなテープラップと区別できます。

入手についてですが,ハズレつかまされるリスクから,BumbleBeeの入手はあきらめています。しかも,BumbleBeeにも2種類あるのだとか。初期モノはVitaminQと同じオイルペーパーですが,途中でBlackBeautyと同じ「DIFILM」(ペーパーマイラー)になるそうです。
ペーパーマイラーは分解写真を見る限りはメタライズドペーパー(MP)コンのようです。
「DIFILM」はオレンジドロップへ継承されますが,それも今ではもう「DIFILM」ではないようです。





前置きが長くなりましたので最初の写真をもう一度・・・

そんなこんなでWebを物色するうちに,ロシアン・オイルコンデンサーの株が急上昇していることに気づきました。
どうやらBumbleBeeの置き換えにGoodのようです。これなら10年前に買ったデッドストックが手元にあります。

さらに新たに購入しなくても,部品箱には手ごろなコンデンサーがゴロゴロしていることに気づきました。。。

それが最初の写真です。

10種類以上試したと思います。かいつまんで感想を残しておきます・・・

やはり,トーン変化の9割は静電容量の大小できまる。(特にトーンを絞り切った状態では)

0.01uFはミッドブースト風。
0.015uFはちょうど良い感じ,ウーマントーンといわれる理由もうなずける。
0.022uFは少しこもるけど,一般的なトーンコントロールの感触。
0.047uFはもこもこ。音量もかなり下がる。

古いオイルコン,フィルムコンは静電容量が1.5倍くらいになることもある。
0.015uFが0.02uFになっていたり,0.022uFが0.03uFになっていたりする。

逆に古いセラミックコンデンサ0.02uFは0.01uFへ静電容量が減少していました。

ということで,今回は静電容量とDF(誘電正接)が測れる測定器とにらめっこしながらコンデンサー交換を行いました。
コンデンサーの静電容量を測りながら交換・比較しないと路頭に迷います。

以上の前提のもと,比較を進めますと・・・

オリジナルのセラコンはゴワゴワした違和感を感じます。

比較していく中で本命にしようとひそかに決めていたロシアンオイルコンは脱落。
雑味が気になります。高性能なものほど雑味が少なくてつるつるした印象です。

無理やりですが,布団に例えてみました・・・
・誘電正接が大きいコンデンサはゴリゴリした違和感を感じる,使い古した綿布団のような感じ
・元々ついてたセラミックはボワっとした感じ,安い羽毛布団のような感じ
・DFが少ないやつはシルクカバー付きの軽い羽根布団のようなふんわりした感触

最終的には東ドイツ製の0.022uF 250V~のMKPに落ち着きました。
西ドイツ製の0.015uF(ポリカ)も捨てがたかったですが,標準値0.022uFにしました。

mccarty_wiring2.jpg

ついでにワイアリングも少しいじりました。

さて,これも最近仕入れた豆知識ですが,レスポールの配線方法は「Vintage」と「Modern」の2種類あり,微妙に違います。
こだわる人はVintage配線にするようです。知りませんでした。本国では常識のようです。

Vintage配線にするとボリュームを絞ったときのこもりが緩和されるらしいです。ただし,トーンとボリュームを同時に絞った時のトーンの効きが変わるでしょう。(試してません)

ちなみに今回はModern配線です。

なお配線図には現れないのですが,いつもの癖でトーンポットの空き端子をグランドに落としています。
まあ,気持ちの問題ですが,空き端子はノイズ飛び込みの原因になります。

それからついでにコイルタップの回路を最新のMcCartyの回路にしました。
1.1kΩと2.2kΩを追加しています。ブリッジ側をコイルタップしたときにハムバッカーぽさが少し残り,元気になります。
抵抗は手持ちのカーボンコンプを使いました。

まだ弾きこんでいませんが,いい具合です(気持ち的に?)

関連リンク:McCartyの配線図,レスポールのビンテージ配線
https://www.prsguitars.com/csc/schematics.html
http://www.seymourduncan.com/blog/tips-and-tricks/lespaulwirin




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